全コンポ12種類の重量と価格の比較!R8020油圧ディスク紐変速を卒業したい!

2021年12月9日

話題の紐引きディスクキャリパー

どうも軽量化的な機材厨に目覚めた男てり~です。
ツイッターのTLでは「東京⇔大阪キャノンボール研究」のばるさんの一連のR8020の油圧ディスク紐変速から紐引きディスクブレーキの金字塔であるグロータックのEqual (イコール)キャリパーへ換装した記事に関して賑わいましたね。私もそれに感化されてR8020からの卒業を強く考えてしまいました!

↓まだ読んでない方はこちら

GROWTAC EQUALブレーキを導入(前編)
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最近話題になっているメカニカルディスクブレーキ「GROWTAC EQUAL」を導入することにしました。 端的に言えば、油圧ホースを使った油圧式ディスクブレーキを捨てて、ワイヤー引きの機械式ディスクブレ […]
https://cannonball24.com/decided-to-introduce-growtac-equal-brake/
GROWTAC EQUALブレーキ、そろそろ組み上がり
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ディスクロードのブレーキを、SHIMANOの油圧ディスクブレーキからGROWTACの新世代機械式ディスクブレーキ「EQUAL」に載せ替える際の様子を書いたレポート記事です。STIが軽くして、ハンドル周りの重量を下げるのが狙いです。
https://cannonball24.com/growtac-equal-brake-about-to-be-assembled/
GROWTAC EQUALブレーキを導入(後編)
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最近話題になっているメカニカルディスクブレーキ「GROWTAC EQUAL」を導入することになった話の後編です。 前編の記事では、導入までの経緯から注文をしたところまでを書きました。 後編では、組換後 […]
https://cannonball24.com/decided-to-introduce-growtac-equal-brake-2/

ばるさんの一連の記事の話の流れを簡単にまとめると、
→新しい油圧ブレーキのロードバイクを買って乗ってみたのものの何か動きがもっさりしている気がする
→STIレバーの重量が油圧ブレーキの場合は重いことに気づく。かつ、今はグロータックのイコールキャリパーという良い製品が
→STIレバーはR8020から紐リムブレーキ紐変速のST-R9001のSTIレバーに、ブレーキはグロータックEqualキャリパーに換装!
→劇的に乗り味が変化!

私も感化されて自分のコンポをどうしようか悩んだ時に、「あれ?実は油圧ブレーキ紐変速って紐引きディスクキャリパーを採用の選択肢に入れると、油圧ブレーキ紐変速、油圧ブレーキDi2、紐リムブレーキ紐変速、紐リムブレーキDi2、すべてのコンポが選択できる」という事実に気づきました。そこで、ディスクロードバイクフレームにはどのコンポが重量的かつ価格的にもお得なのか徹底考察してみました。新型コンポのR9200系とR8100系からR9100系とR8000系まで全12種類のコンポの重量と価格を比較するというのは他のブログさんでもまだ見た事ないので面白いと思います。

グロータック EQUAL イコール 機械式ディスクブレーキキャリパーセット ドロップハンドル用(フラットマウント)フルセット 2個セット 自転車用 ディスクロード クロスバイク グラベル ワイヤー式 軽量 ディスクブレーキ用

比較対象やデータの抽出方法、この記事の想定読者等

今回、重量と価格(定価)を比較するのは下記の12コンポです。

R9250 新型デュラエース 紐リムブレーキDi2変速
R9270 新型デュラエース 油圧ブレーキDi2変速
R8150 新型アルテグラ 紐リムブレーキDi2変速
R8170 新型アルテグラ 油圧ブレーキDi2変速 
R9150 デュラエース 紐リムブレーキDi2変速
R9170 デュラエース 油圧ブレーキDi2変速
R9100 デュラエース 紐リムブレーキ紐変速
R9120 デュラエース 油圧ブレーキ紐変速 
R8050 アルテグラ 紐リムブレーキDi2変速
R8070 アルテグラ 油圧ブレーキDi2変速
R8000 アルテグラ 紐リムブレーキ紐変速
R8020 アルテグラ 油圧ブレーキ紐変速 

総数12種類!眺めているだけでゲシュタルト崩壊しそうです。

新型デュラエースとアルテグラの重量と定価のデータはシマノの2021年のカタログデータから拾ってきました。R9100系とR8000系のデータはシマノの2021年のカタログデータに載っているものはそこから。Di2など載っていないものは過去のプレスリリースやショップ様のホームページから数値を拝借しました。その為、定価のアップデートや重量の細かい数字がずれている場合がありますが、概ねの傾向は分かるとして議論にお付き合いください。(ご指摘いただければ訂正します)(何故か今後も継続される筈のR9100が2021年のデジタルカタログに載ってませんでした)

この記事の想定読者様は今私と同じく油圧ブレーキ紐変速のR8020を使っていて、紐引きブレーキも含めてコンポのアップグレードを考えられている方、それから、これからディスクブレーキ車のフレームセットを購入してコンポをどうするか悩まれている方を想定しております。

私がここで書く意見、「良い」「悪い」の基準はファストロングライドを主眼とする私個人のまったくの主観的な意見でコンポの絶対的な優劣を批評するものではありません。あくまで私の個人での使用を想定および意図した意見ですので、どなた様の選択肢を批判するものではありません。自転車は自由です。
私の選択においてはファストロングライドを有利にするために変速スピードより重量を重視しています。(レース活動はしておりません。)

R9200系とR8100系の比較

一気に全12種類を比較するのはスペース上、無理がありますので、段階的に比較していこうと思います。「どうせコンポを一新するなら新型にしてみたい。。。」と考えてしまうのがヒトの性。現実的に買えるかどうかは別として、妄想として実際にディスク車に使うならどれ?というのを考えていきたいと思います。

 単位gModel nameR9250R9270R8150R8170R8150 mix
合計 2,1342,3532,4052,6542,360
ドライブトレイン      
リアディレイラーRD-R9250
RD-R8150
204204262262262
フロントディレイラーFD-R9250
FD-R8150
104104110110110
カセット (11-30T)CS-R9200
CS-R8000
223223291291223
チェーンCN-M9100
CN-M8100
247247252252247
クランクセット
170mm, 52-36t
FC-R9200
FC-R8100
692692711711711
BB (86.5mm)SM-BB92-41B
SM-BB72-41B
5454696954
シフター&ブレーキ      
STIレバー(ペア)ST-R9250
ST-R8150
230 295 230
STIレバー(ペア)ST-R9270
ST-R8170
350391 
Discブレーキキャリパー FrontBR-R9270
BR-R8170
120146 
Discブレーキキャリパー RearBR-R9270
BR-R8170
110136 
Disc Rotor 160 mmRT-MT900
RT-MT800
108127108
Disc Rotor 140 mmRT-MT900
RT-MT800
8810688
Growtac Equal caliper (ペア)     274
リムブレーキキャリパー(前後セット)BR-R9200
BR-R8100
327 362  
バッテリーBT-DN300
BTDN110A
5353535353
合計 2,1342,3532,4052,6542,360
Model NameR9250R9270R8150R8170R8150 mix

*油圧ブレーキラインとブレーキのアウター&インナーワイヤーの重量差はほぼ同じとして考慮していません
**ツイッターでご指摘頂きましたが、油圧のR9270とR8170は無線のDi2、リムのR9250とR8150は有線のDi2なので、搭載重量としてはジャンクションAとハンドルからBB付近までのDi2ケーブルの重量の差が30~50g程出ます。この点を考慮して記事をお読みください(2021年11月6日追記)

まず、重量の比較で最初に気づくのは、油圧ディスクDi2変速のR9270と紐リムDi2変速のR8150の重量が非常に近いという事です。油圧ブレーキ対応コンポの重さはグレードを一段下げたくらいのハンデになるというのは結構な衝撃です。「R8050 mix」は私が実際に組むなら重量コスパの良い物の一部をデュラエースグレードに変えたものです。緑のハイライトがデュラエースになっています。この「R8050 mix」にするとほぼR9270と重量では横並びになります。すなわちディスク車で紐引きディスクブレーキにするとアルテグラベースで油圧ブレーキデュラエースと重量ではほぼ横並びになれるのです!これって結構凄くないですか?

で、これをふまえて、このチョイスのお値段を比較するとこうなります。

 Model nameR9250R9270R8150R8170R8150 mix
合計 ¥386,987¥412,229¥215,157¥261,157¥302,247
ドライブトレイン  
リアディレイラーRD-R9250
RD-R8150
¥88,704¥88,704¥45,276¥45,276¥45,276
フロントディレイラーFD-R9250
FD-R8150
¥49,550¥49,550¥28,413¥28,413¥28,413
カセット (11-30T)CS-R9200
CS-R8000
¥39,270¥39,270¥12,705¥12,705¥39,270
チェーンCN-M9100
CN-M8100
¥6,606¥6,606¥5,234¥5,234¥6,606
クランクセット
170mm, 52-36t
FC-R9200
FC-R8100
¥61,320¥61,320¥34,881¥34,881¥34,881
BB (86.5mm)SM-BB92-41B
SM-BB72-41B
¥4,886¥4,886¥3,286¥3,286¥4,886
シフター&ブレーキ  
STIレバー(ペア)ST-R9250
ST-R8150
¥74,274¥48,395¥74,274
STIレバー(ペア)ST-R9270
ST-R8170
¥89,512¥83,160 
Discブレーキキャリパー FrontBR-R9270
BR-R8170
¥18,711¥9,471 
Discブレーキキャリパー RearBR-R9270
BR-R8170
¥18,249¥8,894 
Disc Rotor 160 mmRT-MT900
RT-MT800
¥8,467¥5,675¥8,467
Disc Rotor 140 mmRT-MT900
RT-MT800
¥8,467¥5,675¥8,467
Growtac Equal caliper (ペア) ¥33,220
リムブレーキキャリパー(前後セット)BR-R9200
BR-R8100
¥43,890¥18,480 
バッテリーBT-DN300
BTDN110A
¥18,487¥18,487¥18,487¥18,487¥18,487
合計 ¥386,987¥412,229¥215,157¥261,157¥302,247
 Model nameR9250R9270R8150R8170R8150 mix

「R8150 mix」ではやはりデュラエースを一部使うため、総価格としてはR8170を越えてしまいますが、10万円以上高いR9270と重量で並べるのはかなり重量コスパが高いと言えるのではないでしょうか。
では、この「R8150 mix」を新型デュラと新型アルテの中の暫定ベストチョイスとして次にR9100系とR8000系をみていきたいと思います。新型アルテMixはざっくり30万円で2400g弱と覚えておいて下さい。

R9100系とR8000系の比較

さて、次に現実的なチョイス。R9100系とR8000系の比較です。

 Model nameR9150R9170R9100R9120R8050R8070R8000R8020
合計 2,0282,2432,0322,2972,3402,5582,3512,620
ドライブトレイン         
リアディレイラーRD-R9250
RD-R8150
204204158158242242200200
フロントディレイラーFD-R9250
FD-R8150
10410469691321329292
カセット (11-30T)CS-R9200
CS-R8000
193193193193246246246246
チェーンCN-M9100
CN-M8100
247247247247257257257257
クランクセット
170mm, 52-36t
FC-R9200
FC-R8100
609609609609681681681681
BB (86.5mm)SM-BB92-41B
SM-BB72-41B
6565656577777777
シフター&ブレーキ         
STIレバー(ペア)ST-R9250
ST-R8150
230 365 295 438 
STIレバー(ペア)ST-R9270
ST-R8170
 320 505 360 554
Discブレーキキャリパー FrontBR-R9270
BR-R8170
 255255 280 280
Discブレーキキャリパー RearBR-R9270
BR-R8170
       
Disc Rotor 160 mmRT-MT900
RT-MT800
 108108 127 127
Disc Rotor 140 mmRT-MT900
RT-MT800
 8888 106 106
Growtac Equal caliper (ペア)         
リムブレーキキャリパー(前後セット)BR-R9200
BR-R8100
326 326 360 360 
バッテリーBT-DN300
BTDN110A
5050  5050  
合計 2,0282,2432,0322,2972,3402,5582,3512,620
 Model nameR9150R9170R9100R9120R8050R8070R8000R8020

* *油圧ブレーキラインとブレーキのアウター&インナーワイヤーの重量差、およびDi2のケーブル&ジャンクションとシフトのアウター&インナーワイヤーの重量差はほぼ同じとして考慮していません。

ちょっと、表が大きくなって見辛いですがご容赦ください。まず、確認すべきは先ほど気づいたトレンド、デュラの油圧ブレーキとアルテのリムブレーキの重量は非常に近くなるという所です。デュラ油圧ブレーキDi2のR9170とアルテリムブレーキDi2のR8050。デュラ油圧ブレーキ紐変速R9120とアルテリムブレーキ紐変速R8000。ということはこの中で一番の高級なチョイスであるR9170を選んだとしても、そこまで軽くはならないという事です。逆に最も圧倒的に軽いのはデュラリムブレーキDi2のR9150とデュラリムブレーキ紐変速のR9100です。この2つは重量が2000g強と先程計算した「R8150 mix」の2360gよりも300g以上軽く、圧倒的な軽量化性能です。特にR9100はリムブレーキ紐変速の最終完成系と言われるだけのことはあります。凄い!

当初は油圧ブレーキの感触が好きなので「うーん、アルテの油圧ブレーキDi2のR8070かなぁ」なんて漠然と考えていましたが、R8070では今使っている油圧ブレーキ紐変速のR8020と重量的にはほとんど変わりません。各コンポーネントの重量を比較するとSTIレバーはDi2の方が軽くなりますが、FDとRDはモーター等が無い分紐変速の方が軽くなります。結果としてトータルでの重量は近くなります。ただ、当然重心の高い位置にある重量=STIレバーの方がバイクの挙動や振りの軽さにより強く影響しますので、実際に乗った感じはDi2の方が軽く感じるんだと思います。

ここまでデータをまとめて思ったのは新型デュラR9200系とR8100系は以外と重い、という点でした。ツイッターで見た圧倒的な変速性能に心を奪われていましたが、各コンポーネントの重量を比較してみると12速化によりクランクやスプロケットはかなりの重量増を強いられていることが分かりました。

R9100系とR8000系の中で最も高いチョイスである油圧ブレーキDi2変速のR9170を選んだとしても、リムブレーキDi2変速のR8050もしくはリムブレーキ紐変速のR8000で重量的には肉薄できてしまいます。これでは軽量化厨としては面白くありません。油圧ブレーキの感触が好きなので口惜しい気持ちはありますが、「軽さは正義!」ということで、ここから油圧ブレーキのコンポを除外します。

↓価格の比較

 Model nameR9150R9170R9100R9120R8050R8070R8000R8020
合計 ¥306,475¥314,240¥219,074¥218,251¥156,012¥187,276¥117,126¥147,842
ドライブトレイン 
リアディレイラーRD-R9250
RD-R8150
¥62,041¥62,041¥22,652¥22,652¥25,561¥25,561¥10,017¥10,017
フロントディレイラーFD-R9250
FD-R8150
¥38,333¥38,333¥14,587¥9,048¥21,256¥21,256¥5,662¥5,662
カセット (11-30T)CS-R9200
CS-R8000
¥26,504¥26,504¥26,504¥26,504¥9,639¥9,639¥9,639¥9,639
チェーンCN-M9100
CN-M8100
¥5,223¥5,223¥5,223¥5,223¥5,234¥5,234¥5,234¥5,234
クランクセット
170mm, 52-36t
FC-R9200
FC-R8100
¥58,779¥58,779¥58,779¥58,779¥30,104¥30,104¥30,104¥30,104
BB (86.5mm)SM-BB92-41B
SM-BB72-41B
¥3,927¥3,927¥3,927¥3,927¥2,111¥2,111¥2,111¥2,111
シフター&ブレーキ 
STIレバー(ペア)ST-R9250
ST-R8150
¥64,307¥54,226¥31,697¥38,134
STIレバー(ペア)ST-R9270
ST-R8170
¥88,314¥75,184¥54,964¥60,853
Discブレーキキャリパー FrontBR-R9270
BR-R8170
¥6,549¥6,549
Discブレーキキャリパー RearBR-R9270
BR-R8170
¥6,323¥6,323
Disc Rotor 160 mmRT-MT900
RT-MT800
¥8,467¥8,467¥5,675¥5,675
Disc Rotor 140 mmRT-MT900
RT-MT800
¥8,467¥8,467¥5,675¥5,675
Growtac Equal caliper (ペア) 
リムブレーキキャリパー(前後セット)BR-R9200
BR-R8100
¥33,176¥33,176¥16,225¥16,225
バッテリーBT-DN300
BTDN110A
¥14,185¥14,185¥14,185¥14,185
合計 ¥306,475¥314,240¥219,074¥218,251¥156,012¥187,276¥117,126¥147,842
 Model nameR9150R9170R9100R9120R8050R8070R8000R8020

あくまで定価の比較ですが、12万円のR8000に重量で肉薄されてしまう30万円のR9170はえらくコスパが悪く感じてしまいますね。

で、結局何がいいの?

前章の比較で油圧ブレーキはデュラエースグレードを選んだとしても量的には圧倒的に不利という事が分かりましたので、握力30kgの私としては油圧ブレーキを継続したい気持ちはあったのですが、泣く泣く紐引きのディスクキャリパーを導入する事にします。

 Model nameR9150R9100R8050R8000R9100STI
+R8020
R9150R9100
合計 2,0282,0322,3402,3512,3662,1722,176
ドライブトレイン        
リアディレイラーRD-R9250
RD-R8150
204158242200200204158
フロントディレイラーFD-R9250
FD-R8150
10469132929210469
カセット (11-30T)CS-R9200
CS-R8000
193193246246246193193
チェーンCN-M9100
CN-M8100
247247257257247247247
クランクセット
170mm, 52-36t
FC-R9200
FC-R8100
609609681681681609609
BB (86.5mm)SM-BB92-41B
SM-BB72-41B
65657777656565
シフター&ブレーキ        
STIレバー(ペア)ST-R9250
ST-R8150
230365295438365230365
STIレバー(ペア)ST-R9270
ST-R8170
       
Discブレーキキャリパー FrontBR-R9270
BR-R8170
      
Discブレーキキャリパー RearBR-R9270
BR-R8170
      
Disc Rotor 160 mmRT-MT900
RT-MT800
   108108108
Disc Rotor 140 mmRT-MT900
RT-MT800
   888888
Growtac Equal caliper (ペア)     274274274
リムブレーキキャリパー(前後セット)BR-R9200
BR-R8100
326326360360   
バッテリーBT-DN300
BTDN110A
50 50  50 
合計 2,0282,0322,3402,3512,3662,1722,176
 Model nameR9150R9100R8050R8000R9100STI
+R8020
R9150R9100

では、実際にグロータックのEqualキャリパーを採用した場合の重量を比較していきます。まず、ばるさんと同じくR8020のSTIレバーだけをデュラエースのST-R9100に変えた場合。なんと、これだけで2400gを切ることが出来ます。という事は新型デュラの油圧ブレーキDi2のR9270に迫る重量という事です。ST-R9000は中古なら4万円くらいで入手できますので、なんとロマンがあるのでしょうか。

次にデュラリムブレーキDi2変速のR9150とデュラリムブレーキ紐変速のR9100にグロータックのEqualキャリパーを採用した場合をみてました。すると、なんと重量がほぼ同じという結果です。これは既述のDi2はSTIレバーが軽いがFDとRDが重いのでトータルでは紐変速に近い重量になるという事です。ただし、重量の重心がDi2方が低くなるのでバイクの振りの軽さはDi2の方が有利でしょう。

↓価格の比較

 Model nameR9150R9100R8050R8000R9100STI
+R8020
R9150R9100
合計 ¥307,858¥220,457¥156,012¥117,126¥170,335¥310,701¥237,435
ドライブトレイン    
リアディレイラーRD-R9250
RD-R8150
¥62,041¥22,652¥25,561¥10,017¥10,017¥62,041¥22,652
フロントディレイラーFD-R9250
FD-R8150
¥38,333¥14,587¥21,256¥5,662¥5,662¥38,333¥14,587
カセット (11-30T)CS-R9200
CS-R8000
¥26,504¥26,504¥9,639¥9,639¥9,639¥26,504¥26,504
チェーンCN-M9100
CN-M8100
¥6,606¥6,606¥5,234¥5,234¥6,606¥6,606¥6,606
クランクセット
170mm, 52-36t
FC-R9200
FC-R8100
¥58,779¥58,779¥30,104¥30,104¥30,104¥58,779¥58,779
BB (86.5mm)SM-BB92-41B
SM-BB72-41B
¥3,927¥3,927¥2,111¥2,111¥3,927¥3,927¥3,927
シフター&ブレーキ    
STIレバー(ペア)ST-R9250
ST-R8150
¥64,307¥54,226¥31,697¥38,134¥54,226¥64,307¥54,226
STIレバー(ペア)ST-R9270
ST-R8170
   
Discブレーキキャリパー FrontBR-R9270
BR-R8170
   
Discブレーキキャリパー RearBR-R9270
BR-R8170
   
Disc Rotor 160 mmRT-MT900
RT-MT800
¥8,467¥8,467¥8,467
Disc Rotor 140 mmRT-MT900
RT-MT800
¥8,467¥8,467¥8,467
Growtac Equal caliper (ペア) ¥33,220¥33,220¥33,220
リムブレーキキャリパー(前後セット)BR-R9200
BR-R8100
¥33,176¥33,176¥16,225¥16,225   
バッテリーBT-DN300
BTDN110A
¥14,185¥14,185 50 
合計 ¥307,858¥220,457¥156,012¥117,126170,335310,701237,435
Model nameR9150R9100R8050R8000R9100STI
+R8020
R9150R9100

当たり前ですが、Di2と紐変速では値段が中古で買う場合は倍くらい違います。当然、単純な重量コスパでいえばR9100が圧倒的に有利です。ですので、結論としては、

ST-R9100 + R8020に決定!

そして、今私はR8020のコンポーネント資産を持っていて、差し当たってデュラSTIレバーのST-R9100と紐引きのブレーキキャリパーさえ買えば、とりあえずの軽量化と実走行が出来る様になります。さらなる軽量化を求めるのであればメルカリでも定期的にチェックしながらR9100のRDとFDやクランクなどを徐々に買って徐々に軽量化すれば良いとの結論になりました。

またR9100は2021年以降のカタログに残ることが決まっている様で、今後のコンポーネントの調達性という意味でもR9150に対するアドバンテージがあるのではと思いました。

R9100で軽量化を完成されば、これから外で実際に走る新型デュラのR9200やR8100の圧倒的な変速性能を見せつけられても「重量性能ではこちらの方が上!」というしょうもないマウントを心の中で取って平静を保つことが出来ます😇

余談ですが、将来飛行機輪行なんかもしたいので、今はルールが厳密化してDi2はバッテリーを抜かないと飛行機輪行できない、という話を聞いたのでより「R9100でいいかな」という気持ちになってしまいました。

これだけのデータと考察をした結果がばるさんと同じR8020のSTIレバーをST-R9100に変える、という何の面白みもない結果になりましたが、全12種類の重量と価格を比較する事によって重量的にはR9100系の方が新型デュラよりも有利という事が分かりましたので、なかなか楽しい思考ゲームでした。

ここまで長文と沢山の数字を見て頂きありがとうございました。当ブログが少しでも読者様の参考になれば幸甚です。

グロータック EQUAL イコール 機械式ディスクブレーキキャリパーセット ドロップハンドル用(フラットマウント)フルセット 2個セット 自転車用 ディスクロード クロスバイク グラベル ワイヤー式 軽量 ディスクブレーキ用

余談

中華製でも良いのでShimano純正互換の中から更に軽くて安価な選択肢はないものかと探してみましたが、唯一使えそうなのがSENSAHのTeam Proのカーボンでした。約2万円で左右ペアが買えて重さはアルテグラ相当でした。シフト方式がカンパ式(レバー1本で大きく押し込むのと小さく押し込む)かつ、あまり軽くないので却下。やっぱり天下のシマノは凄いですね。

筆者情報(初投稿時)

名前: てり~ Twitter @TerryRinRoadbik
年齢: 1985年産まれ36歳
身長: 176cm / 体重: 60~62kg / 体脂肪率: 9~11%
自転車歴: 2021年1月1日~
年間走行距離: 16,000~ km (2021年10月19日時点) (9割がズイフトです)
FTP: 247W / CTL 120~125

ライドスタイル: ズイフト、ロングライド、ファストラン、通勤、ヒルクライム
所有車両: CARERRA TD-01 AIR DISC (外乗り用) / TADA No. 74 (ズイフト用) / GARNEAU GARIBALDI G2R (通勤&グラベル)
大学卒業後、無職を経験。オーストラリア人の彼女(現妻)と国際結婚するために仕事だけを生きがいに頑張っていたら気が付けば30代も後半に「自分には何も無い人生」に失望し、一念発起して-27kgのダイエットに成功、その後ロードバイクに出会いロングライドの楽しさに目覚め、無謀にも「キャノンボーラー」を目指す。「今が人生で一番楽しい」「残りの人生で一番若いのは今日」をモットーに頑張っています。0歳と6歳男児のパパでもあります。
ファストラン記録:チバイチ523km 22時間26分 (2021年10月15日)
          東京湾イチ252km 13時間17分 (2021年7月22日