80時間の練習x2ヵ月でFTPテストで大爆死した話

2021年11月6日

FTPテストで大爆死

どうも、来年富士ヒルで華々しいデビューしたいと目論む男てり~です。昨日、2ヵ月ぶりに満を持してFTPテストをしたのですが、見事に大爆死してしまいました。247W→244Wで-3W。体重はほぼ変わらないので実質的にはマイナスです。何より強くなるために食事も管理し、意識化したトレーニングを行い、ひと月に80時間以上のトレーニング時間を費やした結果としてはあまりにも無残です。流行りのPolarized Trainingを取り入れ、意識的にZ2とZ5の滞在時間を稼ぐようにしていました。

2021年9月 ライド時間 85時間 2,402 km 23,016m up (9割がズイフト)

2021年10月 ライド時間 82時間 2448 km 17,017 m up (9割がズイフト)

この機会に何が上手く行かなかったのかを振り返り、今後のトレーニング方針を練りなおそうと思います。

おっさんはおっさんに厳しい。結果の出ない努力は紙くずだし、結果を出さないおっさんは世間からは粗大ごみ扱いをされる。。。今回のブログ記事は色んな方からご意見を頂くと思います。今回の記事は私と同じくPolarized Trainingをやってみたけど、成長の実感がない、という同じ悩みを抱えらている方がいたら、少しでも参考になるかと思い書きました。暖かく見守って頂ければ幸いです。

↓意識化されたトレーニングでブレイクスルーしたかった。。。

FTPテストで踏み切れなかっただけでは?

先ず、最初に振り返っておくべきはFTPテストそのものです。「踏み切れなかっただけでは?」というのは、これだけの時間を練習に費やした身としては、そう思いたいところではあります。特に今回のFTPテストのパワーカーブをみると後半に顕著に垂れており、「踏み切れなかっただけ」かというのは疑惑が残るところではあります。しかしながら、FTPテストが終わった後に吐き気を覚え、クールダウンも出来ずにゴミ箱に頭を突っ込んで床にへたり込むほど頑張ったのを「踏み切れなかっただけ」というのは無理がある気がします。この結果は真値として真摯に受け止め様と思います。
それから何より、この2ヵ月練習をしてきた中で「FTPが上がってくる感じ」が一切なかったのも事実です。FTPが上がる時は日々取り組むワークアウトが楽に感じてきて、「FTPが上がってる感じ」というのを実感できるものですが、この2か月は逆に自転車に乗れば乗るほど弱くなっている気さえしてきていました。

私のFTPの変遷

私のFTPの変遷は下記の通りです。(PWRはすべて体重60㎏で計算)

1/26 174W (2.9 W/kg)
2/16 187W (3.1W/kg)
3/10 197W (3.3 W/kg)
4/15 228W (3.8 W/kg)
4/23 242W (4.0 W/kg)
5/22 254W (4.2 W/kg)
6/22 220W (3.6 W/kg) ←オーバートレーニングでダウン
8/25 247W (4.1 W/kg)
11/2 244W (4.1 W/kg)

自転車に乗り始めた当初は多分150Wくらいなんだと思います(パワーメーターもズイフトも導入前なので不明)。そこから毎月気持ちよくFTPを更新して5月の末にピークを迎え、6月はオーバートレーニングでダウン、そこから復活を図るも未だに5月のピーク値を超えられないというのが現状です。

9月・10月のトレーニング

この5月のピーク値をブレイクスルーできない現状を突破するために、9・10月のトレーニングで取り組んだのがPolarized Trainingです。具体的には高強度を週に2回、それ以外はL2のトレーニングで走りました。
そもそも、このPolarized Trainingが界隈で流行ったのは2021年の富士ヒルクライム優勝者のT IKDさんのトレーニング方法として広まりました。

2021富士ヒルクライム優勝!『乗った分だけ強く、速く、走れる』ZWC池田隆人氏×Wahoo 【SPECIALインタビュー!】 | インターテックオンラインストア
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まだ記憶に新しい、2021年富士ヒルクライム主催者選抜クラスで見事優勝した池田隆人氏(TEAM ZWC)。 56分21秒という新たなコースレコードを樹立できたのは何故か? S
https://brand.intertecinc.co.jp/special/zwc_wahoo/
サイクリングサイエンス コラム第七回/時間がなくても強くなれるインターバルトレーニングの極意【ファンライド】
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https://funride.jp/column/cycling-science7/?fbclid=IwAR3w7c2U1P_CXrLW8RJ07qhOTb3cl2S5jn_8vCyMaXnfLjP2Po4HRHCYo7E

ミーハーな私は「富士ヒルのコースレコード優勝者であり、最強ズイフターでもあるT IKD氏が実践するトレーニング方法なら間違いないだろう!」と思い実践したわけでございます。特に「筋トレは2年前から辞めた」というのに反応して、週2で通っていたジムも辞めてしまいました。。。

良かった時と悪かった時の比較

既述のFTPの変遷の通り、FTPが爆上がりして良かった月は4月と5月。逆に頑張ってトレーニングしたにも関わらず悪かったのは9月と10月。この4ヵ月のトレーニングの数字を色々と比較して今後の方針を考えたいと思います。
4月と5月は軽くZ2でベースライドをしながら、週に2~3回ズイフトのレースに出ていました。特に意識してCarsonなどのSSTはしてませんでした。あと週に1~2回ジムに通ってビッグ3(スクワット・デッドリフト・ベンチプレス)を中心に全身の筋トレをしていました。筋トレは筋肥大を狙うものではなく、神経系に刺激を入れるのを考えて6回上げれる重量を3セット、セットレストも1分30秒と長めにとっていました。あまり激しくはやっていなかったので、筋トレは主にオフ日にやっていました。
9月と10月はPolarized Trainingです。Z2のベース走を2~4時間行って、週に2回高強度系のワークアウトをやりました。ズイフトのレースは疲れてしまって出来なかったので、ひたすらベース走とワークアウトのみ、という感じです。ジムは既述の通り、辞めてしまってスクワット等の筋トレは一切していませんでした。

パワーゾーンの比較

4月5月9月10月
練習時間(時間:分:秒)42:52:0050:42:0084:47:0081:10:00
距離(km)1144146424022448
獲得標高(m up)18095193452301617016
Z1(時間:分:秒)11:58:0000:09:0425:32:0020:43:00
Z2(時間:分:秒)19:13:0025:41:0041:44:0045:35:00
Z3(時間:分:秒)07:36:0011:09:0009:22:0005:55:00
Z4(時間:分:秒)02:42:0001:58:0003:04:0001:40:00
Z5(時間:分:秒)00:56:1801:04:0002:27:0002:14:00
Z6(時間:分:秒)00:15:0100:15:0300:27:3500:21:34
Z7(時間:分:秒)00:05:0900:05:1300:10:3400:04:22
SS(時間:分:秒)03:20:0002:56:0004:22:002:48:00
パワーゾーン滞在時間の比較

さて、ちょっと数字が見辛いかもしれませんが、各パワーゾーンの滞在時間を横並びにしてみました。Intervals.icuさんから数字を拾ってきました。
先ず、Z2を比較するとPolarized Trainingの狙い通りに9~10月は4~5月に比べて倍近く稼いでいます。ですので、Polarized Trainingの失敗例によくある、そもそもの練習ボリュームが足りなかった、ということは無さそうです。
次にZ5。これもPolarized Trainingの狙い通りに倍以上の滞在時間を稼げています。
次に言われそうなのがSST (= Sweet Spot Training)。SSがSweet Spotです。高強度練習をすれば自然とSSの時間も付いて来るため、これもそれ程見劣りした数字ではありません。
各パワーゾーンを見る限り、9~10月に明らかな欠点という欠点はなさそうです(Z1の時間が多いのは高強度をすれば自然とレストの時間が多くなるからです。Z1の時間が多いから弱くなった、ということは無いと思いたいです。)
そうすると、トレーニング内容で思いつくのは筋トレの有無しかありません。

次に心拍数の滞在時間を比較してみます

心拍数ゾーンの比較

4月5月9月10月
練習時間(時間:分:秒)42:52:0050:42:0084:47:0081:10:00
距離(km)1144146424022448
獲得標高(m up)18095193452301617016
Z1(時間:分:秒)14:01:0021:28:0060:59:0057:21:00
Z2(時間:分:秒)18:40:0022:49:0016:27:0018:43:00
Z3(時間:分:秒)05:23:0002:12:0003:33:0003:02:00
Z4(時間:分:秒)04:06:0000:56:5303:24:0001:55:00
Z5(時間:分:秒)00:20:3600:21:2200:15:0700:09:58
Z6(時間:分:秒)00:14:4800:10:1900:00:4100:00:43
Z7(時間:分:秒)0000
心拍数ゾーン滞在時間の比較

ここで、初めて9~10月に劣った点がみつかります。高心拍数の滞在時間(Z5とZ6)が明らかに少ないですね。これは4~5月はズイフトレースに前向きに取り組んでいた為と思われます。9~10月のワークアウトメインの取り組みでは心拍数的には追い込み切れていなかったという事ですね。9~10月はベース走とワークアウトに集中するためにレースにはあまり出ていませんでしたが、積極的にレースに出ることにします。

今後のトレーニング方針

以上のデータと考察を持って11~12月のトレーニング方針は下記の様に設定します。

1. 週2回のジム通いを再開してビッグ3の筋トレを行う
2. 週1~2回、ズイフトレースに積極的に出て心拍数のZ5とZ6の滞在時間を稼ぐ
3. 週2~3回はベース走またはSST
4. CTLにこだわらない。月間練習時間は40~50時間も行けば十分

筋トレは筋肥大を狙うものではなく、6回挙げれる重量を3セット、長めの1分30秒レストで行います。

果たして上手く行くでしょうか。また報告します。

筆者情報(初投稿時)

名前: てり~ Twitter @TerryRinRoadbik
年齢: 1985年産まれ36歳
身長: 176cm / 体重: 60~62kg / 体脂肪率: 9~11%
自転車歴: 2021年1月1日~
年間走行距離: 16,000~ km (2021年10月19日時点) (9割がズイフトです)
FTP: 247W / CTL 120~125

ライドスタイル: ズイフト、ロングライド、ファストラン、通勤、ヒルクライム
所有車両: CARERRA TD-01 AIR DISC (外乗り用) / TADA No. 74 (ズイフト用) / GARNEAU GARIBALDI G2R (通勤&グラベル)
大学卒業後、無職を経験。オーストラリア人の彼女(現妻)と国際結婚するために仕事だけを生きがいに頑張っていたら気が付けば30代も後半に「自分には何も無い人生」に失望し、一念発起して-27kgのダイエットに成功、その後ロードバイクに出会いロングライドの楽しさに目覚め、無謀にも「キャノンボーラー」を目指す。「今が人生で一番楽しい」「残りの人生で一番若いのは今日」をモットーに頑張っています。0歳と6歳男児のパパでもあります。
ファストラン記録:チバイチ523km 22時間26分 (2021年10月15日)
          東京湾イチ252km 13時間17分 (2021年7月22日

トレーニング

Posted by rin701